ポジティブ思考のデメリット

ポジティブなだけの人も自分に言い訳する言葉をたくさん持っている

できなかった自分を反省するから進歩するというケースも多いです。

ところができなかった自分を慰める言葉ばかりを好んで集める人もいます。

「どんな人でも最初は失敗する」

「失敗を気にしていては前進できない」

「失敗は自分が認めるまでは失敗ではない」

確かにその通りです。

言葉の響きは立派ですし、非の打ち所がない言葉に見えます。

しかし、

誰の言葉かによって大きく意味合いが異なってくるはずです。

すでにエベレストに登った経験がある人が

「失敗を気にしていては前進できない」

といえばその人の経験から来る言葉なので素直に聞けます。

深みを感じる人も多いでしょう。

ところが、

「失敗を気にしていては前進できない」

と100回起業して、どれも中途半端で1円の利益も出ていない、自称起業家が言ったとしたらどうでしょう。

「ああ、どうせどれも中途半端で一人前に出来ない人のいいわけだな」

「スキルも経験も、実績もないくせに。。」

「失敗といえるところまでもやりこんでないくせに。。」

と感じる人もいるのではないでしょうか?

つまり限りなく成功に近づく努力をそれこそ24時間している人の言葉と、

どれも中途半端で投げ出して、1日5分程度しか努力していない人の差といえるはずです。

同じ言葉であっても、響きが違いますし、意味合いが異なり薄っぺらさを感じてしまいます。

無知であることを気づいていない

安易にポジティブな言葉を言える人は

状況分析が適当だったり、浅かったり、そもそもどんな要素があるかさえ分かっていないケースがあります。

状況がわかっていないから

ポジティブにいられるという面も多いでしょう。

たとえば

天気予報を見れば今日雨が90パーセント降ることがすぐわかるのに

テレビで天気予報すら調べようとしないで

大丈夫大丈夫、雨なんて降らないから

と楽観的に考えているようなものかもしれません。

何も見えていないのですから

雲ひとつない青空の下これからまっすぐ山頂へ向けてピクニックするような気分

ポジティブで居られるわけですね。

たしかに365日あればそれでピクニックできてしまう日もあるかも知れません。

しかしそれはまぐれに近く、たまたま快晴だったに過ぎませんね。

実際は、雪が降ったり、天候が急に変わったり、

ときには山小屋を探して雨宿りする計画を立てる必要があるのですが、

ポジティブなだけな人はネガティブに考える人と比較して

考えることが少ないので、

表面的には明るい人に見えるかもしれません。

しかし、

・ポジティブに見えて単に無知な人

・ネガティブに見えて考えられる要素すべてについて綿密にプランを立てる人

どちらが成功に近いかは明らかなはずですね。

無知であることを気づいていないかわいそうな人の特徴

ポジティブシンキングの言葉は

ネガティブな人から見ると

「よくこんなこと言い切れるよなあ(別の見方をすれば穴だらけだろうに)」

「浅いなあ(たまたまうまくいったことを一般化してこれは本を売るためだな)」

「この本を読んでこのとおりやっちゃう人がいるんだろうなあ(気の毒というか、気づかないのかなあ)」

と感じるケースが多いです。

ではなぜポジティブシンキングを完全に信じきってしまう人は、ポジティブな言葉の本当の意味に気づかないのでしょうか?

それは論理的な思考が身についていないためであるケースが多いです。

物事には例外というものがあるのですが、

ポジティブ思考の人にとっては

・ポジティブな言葉に例外などない
・ポジティブな言葉に例外が仮にあったとしても、自分はその例外には当てはまらない
・ポジティブな言葉に例外はあるだろうが、それを考えると怖いので、自分は例外については考えるのを思考停止して、ポジティブな言葉だけで頭の中を満たしたい

と考えているはずです。

ネガティブな面も持っている人は異なります。

一見して響きのいいポジティブ思考の言葉の別の面や本当でないところに気づきます。

その時点で本を読むのをストップしたり、必要以上にポジティブな(だけの)本を読み進めることがありません。

しかし

論理的思考力が身についていない、

ポジティブ思考の読者は

本来は読むべき必要がない本、価値内容が少ない本、信じなくてもいいようなことまで目を通してへとへとになっているケースがあります。

思考力がなくポジティブなだけの読者は、

とにかく自分で考えることが苦手ですから

本の言葉を丸ごと仕入れてそれを暗記することに時間を費やさなければならないのです。

そして多少はおかしいかな?と思っていても

繰り返し読んでいるうちに本を暗記するようになり、

そのうち何の疑問も感じないで信じ込んでいるという背景があります。

単にポジティブな人を現実に引き戻すには?

単にポジティブな人はときに迷惑な人になります。

考えているようで、実際はポジティブな文言を知っているだけで

自分の頭で臨機応変に考えていないからですね。

こういう人をできるだけ現実世界(多種多様な考え方があり、失敗も成功も厳しいものであるリアルな環境)

に引き戻すためには、

・できるだけ早めに失敗を経験させてあげる。

・ポジティブな言葉を否定してあげる(しかしこれまた他の暗記したポジティブな文言でカバーしたり、あらかじめ先回りしたように用意されたこれまた暗記したポジティブな言葉でフォローしてくるでしょう)

・厳しい現実を知ってもらう(単に暗記したようなポジティブな言葉を唱えているだけではなく、実際の努力や相応の失敗を通じてしか、本当の成功などないことを気づかせる)

・考え方が180度変わるような体験をさせてあげる。(ポジティブな言葉のすべて裏返しのように、全部失敗するようにプランを立てて体験させてあげる)

すこし意地がよくないかもしれませんが、

言ってみればポジティブシンキングは現実逃避、先延ばし、問題の先送り、たんに現実をあまったるいポジティブな言葉でオブラートにくるんで見えにくくしているだけですので、

ポジティブ思考なだけの人に対しては、できるだけ早期、早め早めに失敗をさせてあげたほうが時間の節約になるケースも多いはずです。

ひどい人はポジティブ思考の本を読んでいるだけで、実際には傍からみると何も努力していないように(あるいはぬるい環境でかっこよくとか、汗水は流さずに)ケースがあります。

現実はポジティブ思考を暗記しているだけでは乗り越えられないことを知ることはとても大切なことのはずですね。

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